カフェのメニューでお茶の欄を見たとき、「何かが足りない」と感じたことはありませんか。
私たちも同じことを考えていました。職人性の高い専門茶と、日常的な価格で良いお茶を探す人とのあいだには、大きな空白がありました。
丁寧なお茶を味わうには、韓服を着て特別な茶房へ行く。一方、普段のカフェでは大きなマグに小さなティーバッグが一つ。お茶の世界は、極端な専門性と大量流通の便利さに分かれ、その中間が置き去りになっているように見えました。
この気づきが、2023年末にTinge of Soulを新しい方向へ動かすきっかけになりました。
Tinge of Soulという名前には、心に残る良い体験を選び届けたいという願いがあります。人と人が自然につながり、純粋に楽しめる時間をつくる。その使命の最初の実践として、お茶を選びました。
お茶を単なる「コーヒーの代わり」にするつもりはありません。ゆっくり落ち着くとき、静かに考えるとき、ただ味を楽しむとき。お茶には日々の習慣の中で固有の役割があります。
台湾にルーツをもつ私にとって、烏龍茶の繊細な違いは身近なものでした。知識や気後れを必要とせず、誰もが新しい味を試し、自分に響くものを見つけられる場所をつくりたいと考えました。
クラシックで、今の感覚
自分たちのお茶のラインをつくる決断は簡単ではありません。大きな食品・飲料市場へ入る新しいブランドだったからです。
お茶の世界は、深い伝統か短命な流行か、その二極に寄りやすく見えました。私たちは、品質への敬意はクラシックに、伝え方は新鮮にできるブランドの余地を見つけました。
2024年の初め、その考えを表す二つのお茶でスタートしました。
一つ目は、台湾・台東の限定茶ブラック烏龍茶。添加物がなくても、製茶の技術だけでナッツのような力強く複雑な風味をつくれることを示す一杯です。紅茶のようでもあり、確かに烏龍茶でもある。その境界の味を選びました。
二つ目は、包種ほうじ茶。日本の低カフェイン焙じ茶を、台湾の文山包種烏龍茶で再解釈しました。緑茶ではなく包種茶を焙煎し、香ばしさと花の余韻を一つにしています。
振り返れば、市場の反応を早く知りたくて、未完成さを抱えたまま踏み出しました。「最初の商品を恥ずかしく思わないなら、発売が遅すぎた」という言葉どおり、私たちのタイミングはきっと正しかったのでしょう。
続ける理由をくれたもの
最初から目指したのは、専門家らしく振る舞わせるのではなく、本当に良いものをうれしそうに紹介する、信頼できるキュレーターでした。農園とのやり取りから輸出入、流通、書類、販売までを自分たちで担いました。
その考えが届いた最良の証拠は、最初のクラウドファンディングを支えてくれた方々が、韓国公式サイトの開店後にもう一度購入してくれたことです。
その再会が、続ける確信になりました。2024年には、見つけてもらえない難しさ、小さな希望、そして自分たちの工場へつながる決定的な学びが待っていました。
その続きは、次の物語で。


![[私たちの物語 1]お茶の中に「Soul」を見つけるまでのメインビジュアル](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0564/4176/5933/articles/IMG_0925.jpg?v=1754722283&width=100&height=67&crop=center)


