Tinge of Soul
お茶と産地VOL. 2023

ティージャーニー 18 — 黄茶

黄色い水色と穏やかな味わいをもつ黄茶。その製法と緑茶・烏龍茶との違いをたどります。

ティージャーニー 18 — 黄茶のメインビジュアル

黄色は、見た目だけではありません

黄茶を見分ける最初の手がかりは、その名のとおり黄色い水色です。黄色く出る烏龍茶もありますが、そこにはわずかな緑が残り、味にも青さがあります。黄茶の黄色は、特別な工程から生まれます。

1. 黄茶の特徴

黄茶は、一般に酸化度10%以下の軽い酸化茶です。決め手は「悶黄(もんおう/メンホワン)」と呼ばれる工程。殺青した茶葉を包み、熱と湿気を保ちながらゆっくり黄色へ変化させます。

もともと黄茶という言葉は、茶の色による分類ではなく、皇帝へ献上する最高級の緑茶や白茶を指したともいわれます。皇帝を象徴する黄色から「皇帝の茶」と呼ばれるようになりました。

韓国の文献では、乾いた茶葉、抽出後の茶葉、茶湯の三つが黄色いことから「三黄茶」、また「黄湯黄葉」と説明されることがあります。

味と香りは穏やかで澄み、緑茶の青さがやわらいだ丸みがあります。中国の代表的な黄茶には、君山銀針や霍山黄芽があります。

2. 黄茶ができるまで

1)摘採

清明の頃、若い芽を中心に摘みます。地域や等級により、穀雨の数日前に一芯一葉または一芯二葉を摘むこともあります。

2)殺青

緑茶と同じように釜で加熱し、酸化酵素の働きを止めます。

3)揉捻・整形

茶葉をやさしく揉み、形を整えます。

4)悶黄

黄茶を黄茶にする最も重要な工程です。整えた茶葉を上質な紙などで包み、熱と水分が逃げにくい状態で休ませます。方法や時間は茶によって異なりますが、原文で紹介する例では約48時間です。

その間、茶葉の呼吸と残った熱、水分によって穏やかな非酵素的変化が進み、緑の角が取れて黄色へ移ります。この「閉じて休ませる」時間が、黄茶特有の丸い香味をつくります。

5)乾燥

水分を5%未満の目安まで下げ、保存性を高め、香味の変化を抑えます。

参考資料

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