黄色は、見た目だけではありません
黄茶を見分ける最初の手がかりは、その名のとおり黄色い水色です。黄色く出る烏龍茶もありますが、そこにはわずかな緑が残り、味にも青さがあります。黄茶の黄色は、特別な工程から生まれます。
1. 黄茶の特徴
黄茶は、一般に酸化度10%以下の軽い酸化茶です。決め手は「悶黄(もんおう/メンホワン)」と呼ばれる工程。殺青した茶葉を包み、熱と湿気を保ちながらゆっくり黄色へ変化させます。
もともと黄茶という言葉は、茶の色による分類ではなく、皇帝へ献上する最高級の緑茶や白茶を指したともいわれます。皇帝を象徴する黄色から「皇帝の茶」と呼ばれるようになりました。
韓国の文献では、乾いた茶葉、抽出後の茶葉、茶湯の三つが黄色いことから「三黄茶」、また「黄湯黄葉」と説明されることがあります。
味と香りは穏やかで澄み、緑茶の青さがやわらいだ丸みがあります。中国の代表的な黄茶には、君山銀針や霍山黄芽があります。
2. 黄茶ができるまで
1)摘採
清明の頃、若い芽を中心に摘みます。地域や等級により、穀雨の数日前に一芯一葉または一芯二葉を摘むこともあります。
2)殺青
緑茶と同じように釜で加熱し、酸化酵素の働きを止めます。
3)揉捻・整形
茶葉をやさしく揉み、形を整えます。
4)悶黄
黄茶を黄茶にする最も重要な工程です。整えた茶葉を上質な紙などで包み、熱と水分が逃げにくい状態で休ませます。方法や時間は茶によって異なりますが、原文で紹介する例では約48時間です。
その間、茶葉の呼吸と残った熱、水分によって穏やかな非酵素的変化が進み、緑の角が取れて黄色へ移ります。この「閉じて休ませる」時間が、黄茶特有の丸い香味をつくります。
5)乾燥
水分を5%未満の目安まで下げ、保存性を高め、香味の変化を抑えます。
参考資料
- 原文参考:『Water & Tea』157–159頁
- 黄茶加工工艺及功效研究进展





